仕事や勉強、スポーツなど身体を動かすとき、つい力を入れすぎて頑張ってしまいがちです。
私たち(の世代)は、がんばることが美徳でしたから、がんばらなくては何事も達成できないと思い込んで育ってきました。
ですから力を抜くことを学習してきませんでした。
本来の力を発揮するためには、余分な力は抜き、最小限の力だけを適切に入れることが大事なのです。そのほうが、じつはうまく動くことができ、目的を達成することができます。
ところが、力を抜くとやった気がしなくて、目的が達成できないのでは?と思ったり、不安になったりします。
私たちは力を入れる方が、いとも簡単にできてしまいます。
力を抜く、という学習をしてこなかったため、どうやって力を抜いて適切な力をいれればいいのか、ひとりではわからないのです。
それを援助することが、クラニオ整体がめざしている施術です。
患者さんはご自分が気づかないうちに力を入れすぎていて、そこが固まり滞っています。まずはそれをかんじて頂くこと。
そしてご自分でその緊張を抜いていくようお手伝いをします。
力を抜くことは、怖いことでもあります。
しかし、施術者がお手伝いをし、安心して力を抜けるような援助をすることで、患者さんは力の抜き方をどんどん習得していかれます。
患者さんご自身が力を抜いた、という体験をして頂くと、今までにない感覚を味わい、びっくりされます。
「こんな感覚、はじめて!」
「細胞がやっと呼吸できた!」
「今までいかに力んでいたんでしょう、生きずらかった」
ご自分のこころと身体に深く向き合い、解放した時の爽快感は、力を抜くという新しい身体の使い方を体験することで味わえる、初めての感覚なのかもしれません。