先週、杉並保健所で行われた、妊娠を望む方のための基礎講座で、後半に整体体験プログラムを担当させて頂きました。
今まで女性の方に整体の施術をしてきた中で、骨盤周りの筋肉が弱り、骨盤をきちんと支えられていない方や、お腹が固い方、冷えている方に婦人科系疾患が多くみられると感じていました。
子宮、卵巣は骨盤内に納まっており、骨盤のゆがみや緊張は骨盤内の血流を悪くします。
妊娠するためには、卵巣、子宮に十分な血液が流れることが重要で、そのためには骨盤を整えておくことが大切だと常日頃から感じていました。
また骨盤を整えておくことで、妊娠中の腰痛、恥骨痛、むくみやつわりを予防したり、出産時に産道がひろがりやすくなることも期待できます。
さらに性ホルモンが安定して分泌されるためには、ストレスを解消しておくことが重要です。
月経周期は、脳(下垂体、視床下部)と卵巣で分泌させるホルモンによって決定されます。
しかし、ストレスが大きいと、脳はストレスホルモンを分泌させなくてはならず、その結果、性ホルモンの産生が低下し、月経周期が乱れます。
それを踏まえ、今回の体験講座では骨盤を整える体操や、ストレスをとる方法をご紹介させて頂きました。
講座ではまず、みなさまにご自分の骨盤のゆがみをチェックして頂きました。
また、ペアになり、他の方の骨盤も確認して頂きました。
骨盤がゆがむのは、骨盤を支える筋肉が弱っていることが原因です。
代表でお一人の方の筋肉をチェックさせていただきました。
骨盤を支える筋肉、大腰筋、腸骨筋、中臀筋、梨状筋の、いづれも弱まっていらっしゃいました。
この筋肉を強めて、骨盤をきちんと支えられるよう、骨盤を動かす体操をご紹介しました。
皆様の動きを拝見すると、骨盤を前傾させる動きが出にくいようでした。
現代生活では、いすに座る時間が長くなったことによって、骨盤底に常に圧がかかるようになりました。
このとき、骨盤を立て、坐骨結節で体重を支えないと、骨盤内の血流が悪くなってしまいます。また、昔のように正座から立ち上がる動作や、洋式トイレへの変化など、股関節を使う動きが日常生活からなくなったことによって、骨盤周りの筋肉が弱まっています。
骨盤をなるべく意識して立てること、股関節、骨盤を動かすことの大切さを、すこしでも実感していただけたらと思いました。
骨盤体操をしたあとで、さきほどの方の筋肉をチェックさせて頂きました。
弱くなっていた筋肉、すべてが強まり、骨盤をきちんと支えられる状態になっていることが確認できました。
この体操を毎日続けていただくことで、骨盤周りの筋肉を鍛え、ゆがみを整えることが出来ます。
ぜひ骨盤周りを意識して動かし、血流をよくして頂きたいと思います。
最後に、脳のストレスをご自身でとる、簡単な方法、ESRをご紹介させていただきました。
ストレスが掛かると、脳の奥にある、大脳辺縁系(偏頭体)が興奮し、前頭前野の血流が低下します。
すると、いやなことが頭から離れなかったり、不安になったり、前向きに考えられなくなります。
前頭前野の血流低下がひどくなると、うつ状態にもなっていきます。
これを体験していただくため、お一人の方に好きな食べ物、嫌いな食べ物を思い浮かべていただきました。
先ほど、骨盤体操をして強まっていた骨盤周りの筋肉が、脳がストレス状態になることによって、一瞬のうちに弱まってしまいました。
そこで、前頭前野の血流をよくする、ESRをして頂くと、骨盤周りの筋肉が強まりました。
最後に、腹筋を強める頭蓋骨の緩め方をご紹介しました。
妊娠中に赤ちゃんを支えるためにも、腹筋は必要です。
また、妊娠中は腹筋がずっと伸ばされて負担が掛かり、弱まっています。
この方法を知っておいていただくことで、妊娠中や産後の腹筋の負担をとることが出来ます。
ぜひご活用いただければと思いました。
杉並保健所での整体体験プログラムは9月にも行います。
次回は土曜日の開催なので、ご主人様とご一緒に参加される方もいらっしゃると思います。
そこで、ご夫婦でケアしあう方法などをお伝えする予定です。
ご参加されたみなさま、お疲れ様でした。